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西武百貨店の悲しいストライキ。より進む貧困と、労働と人間性の「疎外」

2023年8月31日、西武百貨店池袋本店にてストライキが決行されました。私はこれを「悲しいストライキ」だと感じました。何故なら誰も連帯をせずに、ただ一日が終わった印象だったからです。

メディアでは大々的に報道されました。しかしSNSでは例の「汚染水問題」に注目が集まっていました。他の労働組合もまた、目立った動きはありませんでした。せいぜいが一部の労働組合員が西武前に集まっただけです。連帯を掲げるならば、他の百貨店の労働組合ストライキをするべきです。こんなにも孤独な、こんなにも虚しいストライキなんて、すぐに忘却されるでしょう。

インターネットで買い物ができる時代です。また、年収が200万円台、300万円台の人たちにとっても百貨店は存在意義がどうしても薄れます。西武のルイヴィトンがヨドバシカメラに変わっても、大半のお客は困りません。今ではブランド品は、大黒屋などの質屋で買う人が多いのですから。とは言え、その従業員の待遇を下げていいわけではありません。

日本では、労働者の待遇と地位向上を目指す労働組合がほぼ存在しません。一部の政治家や著名人が口だけで「最低賃金を1500円に」と掲げてはいます。それならば、この30年間で賃金が上がらなかったのは何故なのかを分析して、その上で労働組合や政党の幹部が責任を取るのが筋です。

彼らはよく欧州の最低賃金と日本のそれを比較しますが、この差の原因は、単に日本の労働組合の指導者がボンクラ揃いだということです。欧州では鉄道も新聞も病院もゴミ回収も学校もストライキをします。公務員もそうです。少なくない労働組合費を納めているのに賃上げできないなんて、増税よりも悪質です。

今の労働者のできることは、ただひたすらに悲しむことです。涙枯れるまで泣くのもいいでしょう。そして、連合や全労連などの労組、また立憲民主党共産党などの野党の指導者たちの首をすげ替えることです。原点に立ち返り、労働者たち自らが主導権を握って資本と闘うことです。近い将来、さらに貧困が進むのは間違いありません。労働組合の解体と、野党の支持率低下も避けられないでしょう。貧困とは単に経済的に貧しくなるだけではありません。マルクスが言うところの、労働と人間性の「疎外」が一層進むということです。この悲しさを超えることができるのかどうか、これに尽きます。

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