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マイノリティへの支援は必要ではない、という精神科医に問う

メンタルドクターSidowさんのツイートに目が止まりました。それは何だか無視できないと言おうか、聞き捨てならぬものがあるのです。全文引用させていただきます。

「最近のTwitterを見ていて思うけど、マイノリティの人達に必要なのは『配慮』であって『優遇』ではないよ」

どうにも引っ掛かります。しばらく考えて「優遇」という言葉が、そう思わされることに気づきました。この言葉はニュアンスとして否定的なことで使われるケースが多々あります。例えば「外国人を優遇するな」など。

精神科医であるSidowさんの想定するマイノリティには、精神障害者が含まれているはずです。だからその発言の意図が図りかねます。そして返信をしました。ゆっくりと考えながら。

「コメント失礼します

マイノリティには具体的な不利益があるので、配慮はもちろん優遇も必要ではないでしょうか。

優遇という言葉が語弊を招いているので、『支援』と言えば良いと思うのです」

障害者支援、外国人支援ならよく耳にします。こんな当たり前の言葉をあえて使わずに「優遇」と言うから話がトゲトゲしくなるのです。

それに、障害者や外国人、性的マイノリティなどの方は「優遇」されているでしょうか?それぞれ支援団体は数多くありますが、「マイノリティを優遇しろ」とは普通は言いません。あくまでも支援です。国や自治体や企業からの。

そう言えば、似たようなことを精神科医がユーチューブで述べていたことを思い出しました。樺沢紫苑さんです。一年近く前の発言ですが、よく覚えています。

生活保護障害年金は私は反対です。何故ならそれに甘えて、一生懸命にリハビリをすることが出来なくなるからです」

生活保護障害年金は人によれば「優遇」政策に見えるかもしれません。だけど私の知る限り、これらの受給者の多くは貧困に喘いでいます。医療費が現物支給になるのは大きいですが、生活費はカツカツです。だから作業所で、工賃(時給)100円前後で働いたりしています。パチンコをする受給者は私の知る限りでは皆無です。

障害者雇用もまた、精神障害者には縁の無いものです。企業は身体障害者を選んで雇います。精神・知的障害者の多くは今もなお就労出来ない状態です。このことを精神科医が知らないはずはありません。

生活保護障害年金も診断書が必要になります。(生活保護は本来不要のはずですが、診断書を求められることが多いです)。それが面倒になる精神科医は多いのではないでしょうか。せいぜい診断書の費用は10000円です。その診断書を作成する労力はかなりのものでしょう。「コスパ」が悪いのです。いや、これが理由でマイノリティ優遇・支援が不要だと言っているのではないとは思いますが。

とは言え、Sidowさんの発言の意図はやはりハッキリしません。Sidowさんを悪く言うのではなくて、精神科医とその患者との間の溝がとても気になるのです。社会的な影響力のある精神科医は、その発言に慎重になるべきだとも思うのです。そして問いかけたいのです。マイノリティは言うほど「優遇」されていますか?そして「支援」は今後も必要ではないのですか、と。

 #精神障害者

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