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ツイッターで炎上するNHKハートネットTV。番組を観ていないと気づかない異性介助の闇

ツイッターにて、随分と物議を醸しているハートネットTVです。「特集・障害のある女性(1)言いたくても言えない性の悩み」がタイトルなのですが、その番宣のツイートをそのまま引用します。

「女性障害者が、男性から入浴や排泄介助を受けるのは、単なる羞恥心の問題ではありません。尊厳の問題です」

「心身ともにナイフでずたずたにされる感覚でした。性犯罪に遭っているのと感覚は変わりありません」

これに反発している人はたぶん番組を観ていないのでしょう。ハートネットTVはそんなに視聴率の高い番組でもないでしょうから。私は観ていましたが、その番組では男性介護従事者を否定する意図はあまり感じられないのです。そして、とても大事な問題提起です。

障害者が男性から性暴力やセクハラに遭うのは珍しいことではありません。この番組でも精神科医からキスやボディータッチを受けたり、視覚障害の方が付きまとわれて触られたりするという事件が紹介されました。その恐怖と怒りには、男性の私でも理解できます。

重度の女性障害者にとっても、排泄や生理、入浴で男性から介助を受けるのは苦痛です。それを介助側が理解せずにいるのはやはり問題です。やむなくとは言え、カラダや排泄物を見られると、当然屈辱を覚える人もいることを頭の中にいれておくことは、プロフェッショナルとしては当然のことです。「羞恥心ではなくて尊厳」「性被害に遭っているようだ」というおもいは、医療従事者や介助者を性犯罪者とイコールしているのではありません。障害者と介助者の間に信頼関係が出来ておらずにいるケースが多いのです。そのことにクレームを言えば、その施設にいづらくなります。そして障害者女性は「私は石なんだ」(番組より)と塞ぎ込むようになるのです。

同性介助が機能している施設は約6割ほどです。介護士が重労働であり、給与もそれほどでもないことは改善しなければならないでしょう。それと同じくらいに施設入居者の人としての尊厳は守られるべきです。

一つだけ謎なのですが、冒頭で紹介した「心身ともにナイフでずたずたにされる感覚。性犯罪に遭っているのと同じ」というメッセージは番組本編では取り上げてはいませんでした。私が気づかなかっただけかも知れませんが。NHKさんにはこの番組を再放送して欲しいのです。ハートネットTVは非常に見応えのある番組ですから。よろしくお願いします!

 #異性介助

 #ハートネットTV