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熱意のある従業員は全体の5%?日本の仕事の多くはブルシットジョブなのか

唖然とするデータです。(未来人材会議のデータです)従業員エンゲージメント(士気、熱意)の国際比較で世界平均が20%です。5人に1人しか、熱意を持って仕事をしていないのです。この数値にも驚きます。

そして、我が日本で熱意あふれる従業員は5%です。20人に1人しかいません。ほとんどの人が自分の仕事に冷淡だというわけです。日本経済がまがいなりにも廻っているのが不思議です。

たぶん、この20人のうちの19人は仕事の「やりがい」を感じていないのでしょう。たぶん、どうでもいい仕事、クソみたいな仕事(ブルシットジョブ)を押し付けられているのです。私がそうした立場なら、転職を考えるでしょうが、多くの人はそれでも会社に残る選択をするのでしょう。

私はほとんど肉体労働の経験しかありませんが、それらは、非常にやりがいを感じるものです。身体的にハードですが、熱意というか、集中していないと事故の原因になります。そして、世の中の役に立っていると自覚できます。タクシーを早朝から深夜まで走らせて、帰り道の高速道路で夜明けを迎えると、泣けるほど感動します。

話が脱線しましたが、皆にタクシードライバーを勧めているのではありません。そうではなくて、何故、その仕事に熱意を持てないのかが問われているのです。この場合、職種はあまり関係ありません。

フロム(社会心理学者)は「自分の携わっている特殊な仕事においても、純粋な創意や自発性を発展させる機会をほとんど持っていない」と述べています。つまり、熱意が持てなくてもしかたが無いのです。そして、その解決策は「計画経済においてのみ、個人はその仕事の中で、責任を持ち、創造的な知性を働かせることができる」としています。つまり、社会主義にしましょう、と言うのです。これは、フロムが1900年生まれで、その時代においては社会主義は人間的な経済体制だったからです。仕方がないことですが、フロムには少々古いところもあります。

とは言え、フロムは「すべての人間存在にとって根本的な活動である仕事」が個人の「自由」「創意」「自発性」を強めると述べていて、それは現代社会においても理解できることでしょう。

フロムはそうした、自由、創意、自発性を持たない気の毒な人々のことを「自動人形」と読んでいます。今で言うロボットのことです。それは一人ひとりの努力だけで解決できることではなく、社会システムもまた変える必要があるのです。(もちろん、社会主義にしようと言うのではありません)何故なら、人間は非常に弱いもので、その弱さゆえに一人ひとりが繋がって、社会も文化も発展するからです。ブルシットジョブばかりの社会が発展することは無いのです。

 #労働問題

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