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しんぶん赤旗日曜版、新年合併号を読み解く。労働者を捨てて環境政党へと成り下がった日本共産党

赤旗日曜版の新年合併号を読んで「やれやれ、酷い有り様だ」と暗澹たる気持ちになりました。そこには「労働者」とか「賃上げ」「貧困」「民主主義」「平和」というワードが一切でてきません。もちろん、「社会主義」「共産主義」も語られません。その代わりに、「再生可能エネルギー」「脱原発」「気候危機」「SDGs」「ジェンダー平等」といった近頃プチ流行した言葉にすげ替えられました。これで共産党の党員や赤旗読者は納得するのでしょうか。

新年合併号の一面から6ページにわたる「新春対談」では志位和夫委員長と小山田大和(小田原かなごてファーム代表)が「再エネこそ未来」というタイトルで毒にも薬にもならないことを話しています。(ウソでもいいから社会主義こそ未来って言えば面白いのに)なんだか、紙面が一企業の宣伝パンフのようです。そもそも再エネ推進って、自民党だって否定はしていないでしょう。

新春対談で、名の知れた政治家や作家、学者を引っ張って来れないのが今の共産党の苦しさを象徴しています。私は共産党支持者ではありませんが、エッジの効いたことが言えない共産党は、それはそれで面白くないのです。

もう一つの目玉記事、今年の参議院選挙の立候補者10名のコメントが掲載されています。そこでも「労働者の権利」について述べたのが1人だけです。候補者の名前を隠したら、これがどの政党の候補者なのか当てるのは難しいでしょう。

もっとも共産党に限らず、日本の政党はどれも没個性化しつつあるのでしょう。何故なら皆「小さな政府」を信奉しているからです。本来なら左派政党は「大きな政府」を目指すはずです。高福祉高負担。税収を増やして富の再分配を重視するのです。ところが、日本には「土井たか子の呪い」があります。消費税はダメ、なぜなら逆進性があるから、という理屈による呪縛が30年以上も続いています。

そのせいもあって、労働者を守り、貧困の解消を目指す政党は日本には存在しないのです。この夏の参院選では、共産党野党共闘は勝ち目があるとは思えないのです。

#日本共産党