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奥本章寛死刑囚に色鉛筆を(死刑制度に反対する)

奥本死刑囚は国へ訴えを起こしました。拘置所内で色鉛筆を使えなくしたのは表現の自由の侵害だとして東京地裁に提訴したのです。

法務省が、死刑囚が拘置所で使える物品を定めた訓令を改正して、鉛筆が使えなくなりました。奥本死刑囚は、独学で色鉛筆画を学んで作品を描いていたのです。代替品として色付きのシャープペンシルを渡されたのですが、これでは絵は描けません。

法務省は訓令改定の理由として「保安上の課題を検討した結果」として、詳細な説明はしていません。鉛筆や鉛筆削りで危険な行為はできないと思いますが。

奥本死刑囚は手紙に「絵を描くのは、私が生きている間に少しでも多くの謝罪金を被害者親族へお渡ししたいためです」と書いています。毎日新聞の記事にはクジラの親子が海面からジャンプしているカラフルな作品が載せられています。

死刑囚が罪を償うのとは別に、その人なりの生き方は認められてもいいでしょう。また、遺族は奥本死刑囚との面会から裁判のやり直しを求めています。つまり、遺族も死刑は求めていないのです。

ところで死刑を法律で、または事実上廃止している国は144ヵ国です。主要国で死刑制度があるのは日本、アメリカ、中国、インドくらいです。日本では、世論が死刑制度を強く支持しています。作家の辺見庸さんは死刑制度に反対していますが、他の著名人で死刑反対を掲げて闘っている人を私は知りません。

ところで、「死刑囚表現展」が毎年10月10日(世界死刑廃止デー)に開かれています。昨年は相模原障害者殺害事件の植松聖死刑囚の作品も出典されて注目されました。(東京は遠いため私は行っていません)こうした催しには「被害者の感情に反している」という批判が必ずあるでしょう。それでも死と隣り合わせの死刑囚が、自分の思いを絵画などで表現をして展示をすることは死刑囚にとっても「生きがい」になるし、社会にとっても死刑囚の「声」を聞くことができる貴重なことになるでしょう。

超少数意見でしょうが、私は死刑制度に反対です。これは国家による「殺人」です。野蛮なことです。実際、死刑制度が廃止された国で、凶悪犯罪が増えたというデータはありません。厳罰、極刑のみが凶悪犯罪を防止するとは思えないのです。

 

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