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日本でも死刑制度廃止?日弁連の画期的な提言!

死刑制度を法律で、あるいは事実上廃止している国は144ヵ国です。主要国で死刑制度が残っているのは日本のほかは、アメリカ、中国、インドくらいです。

この国のメディアでは、殺人などの容疑者の裁判では、必ずと言っていいほど「犯人を極刑にして欲しい」「私の手で殺したい」というような遺族のコメントを引用します。

例えば、11月18日新潟地裁にて、新発田女性殺人事件の裁判員裁判の判決がでました。無期懲役(求刑・死刑)です。

この事件、物証らしいものはほとんどありません。女性の車から混合DNAが検出されたことと、容疑者が殺害現場付近にいたという目撃証言があったのみです。いずれも直接証拠とはなりません。弁護側は、そもそも女性は殺害されたのかという「事件性」と、仮に殺害されたとしてもそれは容疑者によるものかという「犯人性」の2点の争点を争ったのです。

容疑者が犯人だとしても矛盾は無いことと、犯人であることとは別物なのです。容疑者は「怪しい」とは言えますが、犯人だという確証は無いのです。だから弁護側は無罪だと主張しています。容疑者は前科があるので、殺人が事実なら死刑でもおかしくありませんが、それは回避されたのです。

さて、この判決が出た同じ日に、日弁連が死刑制度を廃止しようとする提言を発表しました。死刑のかわりに仮釈放の可能性の無い「終身拘禁刑」を新設をするのです。また、終身拘禁刑であっても条件によっては仮釈放の可能性もある「無期拘禁刑」に減刑する仕組みをつくることも提案しています。かなり踏み込んだ内容です。いや、驚きました。もちろん賛同します。

この国では死刑制度に疑いを持たない声が圧倒的に強く、それに反対すると言えば「加害者の人権が被害者とその遺族の人権よりも大事なのか」と叩かれます。(私もTwitterでプチ炎上しました)。著名人でも死刑制度に明確に反対しているのは、作家の辺見庸さん、森達也さん、映画監督の坂上香さん、活動家の仁藤夢乃さんくらいです。死刑制度を疑問に思わない世論は、マスメディアと多くの著名人の影響です。

あまり知られていないことですが、死刑囚と被害者の遺族との交流によって、その遺族から減刑をして欲しいと訴えた事例もあります。私は国家が人を殺めることは野蛮なことだと考えます。死刑制度については議論らしい議論はまだできていませんが、日弁連の提言がそのきっかけとなることを願います。

 #死刑制度廃止 

 #日弁連