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「くじ引き」という民主主義の在り方

毎日新聞「民主主義をくじ引きが救う?」という記事が2021年2月14日にありました。非常に面白い試みですが、フランスで抽選で選ばれた150人が脱炭素社会の道筋について話し合って、政府はこれを基に国民投票を実施すると約束しました。

この記事では残念ながら、何故くじ引きなのか、選挙で選ばれた人じゃあダメなのか、という疑問に答えていません。そこをこのブログで掘り下げます。

「くじ引き民主主義」、つまり議員をくじ引きで選ぶのが民主主義の本質だと論じたのはモンテスキューやルソーです。二人がフランス人なのはたぶん偶然ではありません。

もっとも、モンテスキューもルソーも現実の世界にて「くじ引き」を提唱はしていません。ただ、ルソーは選挙によって選ばれた者が国民を代表することを民主主義とは認めてはいませんでした。国民の縮図はくじ引きによってのみ作られるからです。

ややこしいのですが、モンテスキューやルソーは選挙に基づく代議制を積極的に評価もしていました。民主主義の理念とは別に代議制は肯定していたのです。

今回の「くじ引き」はマクロン大統領の発案です。支持率が低下し、昨年の統一地方選挙で敗北した事、黄色いベスト運動などを受けたマクロンの「秘策」なのでしょう。このテーマについてはまだ述べたいと思っています。