闘うブログ!レフティ中尾 社会派!

福祉を主なテーマに書いています。よろしくお願いします。

日本の野球には未来がない③高校野球にリーグ戦を作れ

なんだかんだ言っても、私は野球が好きです。サッカーやバスケットボールのようなスピードとスタミナを要求されるスポーツでは、私のようなヘタクソではついていけないのです。野球は良くも悪くも牧歌的で、足が遅くても、スタミナが乏しくても、フィジカルが弱くても、バットが振れるし、守備にも付けるのです。

プロ野球観戦も楽しいものです。スタジアムでホットドッグをかじり、紙コップのドリンクを飲みながら応援すると、なぜか少年野球時代を思い出します。

その野球がピンチなのです。競技人口が減り、子どもたちの人気もサッカーやバスケに取って代わります。それは様々な理由があります。野球には道具が必要です。ボールやバット、グローブ、ヘルメット。キャッチャーならミットとマスク、プロテクターも必要になります。ボールひとつで出来るスポーツよりもお金がかかるし、広いグラウンドも必要です。

雑誌「野球太郎」からの引用ですが、中学生野球の経済負担(年額)は、軟式で150000円、硬式で458000円ですが、中学生サッカーでは60000円程ですみます。また、高校野球では全寮制の強豪校なら年額168万円は必要となります。まあ、私学なら特待生があって、授業料を免除できる制度もあるのですが、人数に制限があるので、一部の「エリート」たちにしか適用されません。この野球界にメスを入れるとすれば、まずは「高校野球」では無いでしょうか。

強豪校と呼ばれる高校野球部には100名を超える部員がいます。150名近い高校もあります。だから、野球部に入ったはいいものの、3年間で一度も打席に立たずに終える球児も多いでしょう。おそらく、彼らも同じ学費、同じ部費を納めているはずです。3年間、一度も試合に出なくても、裏方としての役目を果たすのが社会勉強となり、その後の人生に役に立つ、と考える指導者もいるでしょう。しかし、野球が好きだから入部したのに、ずっとボール拾いと声出しをさせられるのは、根本的に間違っています。高校野球は、プロ野球大学野球、社会人野球の下部組織だけではありません。たとえヘタクソでも白球を追いかけていいはずです。

そこで提案ですが、高校野球の公式戦はトーナメントですが、リーグ戦の公式戦も作れないものでしょうか。現状では一回戦で負けるとその試合で公式戦は終わりです。しかしリーグ戦があれば試合数が増えます。6チームでリーグを作れば5試合こなせます。また、ひとチームの登録選手を制限します。15人から20人くらいがいいでしょう。これは、強豪校などで埋もれる選手のための制度です。つまり、言葉は悪いけれど、2軍や3軍を作るのです。

プロ野球へと進む野球エリートの存在は、もちろん否定はしません。大谷翔平選手のように、メジャーリーグで活躍するスターは、野球少年たちの目標となります。だから甲子園の全国大会は必要ですが、非エリート達のための野球もあっていいのです。そもそも、部活動は教育の一環ですから。「日本の野球には未来がない」とタイトルを付けたのは、元野球少年のひとりとしての小さな「抵抗」なのです。他のどのスポーツにも無い魅力が詰まった野球はきっと「復活」します。3回に分けて書きましたが、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございます。

 #高校野球