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日本の野球には未来が無い②ちばあきおさんの罪は重い

今、手元にはありませんが、ちばあきおさんの「キャプテン」という、中学生の野球マンガがありました。イチローさんをはじめ、プロ野球で活躍された選手にもファンが多いようです。うろ覚えですが、基本的には大人の指導者はなく、それでいて極端なまでのスパルタと勝利至上主義で、試合中、大きな怪我をしてもプレイを続行する、という作品です。暴力的な描写も少なくなくて、ハードな合宿についていけずにいた選手が、「夜逃げ」をするという場面もあって、なんだか容赦がないのです。主人公のキャプテン谷口くんも、名門校の青葉学院の3軍の補欠でヘタクソだったのが、努力の末に青葉と互角に戦えるチームを作るのです。

努力次第で誰でもヒーローになれるというメッセージは、胸を打つものはあります。しかし、私はこっそりと夜逃げをした「脱落者」にシンパシーを感じます。彼らの選択もまた、正しいのではないかと。至近距離でノックを受けてケガをしてまで青葉と戦う意味はあるのでしょうか。(そのノッカーの谷口くんが、夜間に父親からの至近距離ノックを受けていたのを見たナインが更に闘志を燃やすというシーンもあります)

この作品の罪は数多くありますが、一番重いのは全力でプレイしたことでの負傷を美化しているところです。地区予選の決勝で青葉に勝ったはいいものの、その試合でケガ人が多発して全国大会を棄権するというストーリーもありました。ケガをすることなくプレイすることは何より大事なはずです。プロ野球でも、どんなに素質や能力があっても、ケガが多い選手は評価されないでしょう。

さて、中学生や高校生の野球部活動の現状はどうなのでしょうか。基本的には公式試合はトーナメントになっていて、ひと試合すれば半分のチームは脱落することになります。また、野球は9人でするものなのに、甲子園大会を狙える常勝校は部員数が100人をオーバーしています。3年間野球部にいて、ひと打席も与えられずに卒業する部員も大勢います。それは部活動として正しいのでしょうか。その中で野球を楽しめるのでしょうか。次回に続きます。

 #ちばあきお 

 #野球部活動