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ベーシックインカム批判⑭ ベーシックインカムに反対する論客がほぼいないわけ

結論から述べます。ベーシックインカム(以下BI)は人々の欲求のみに訴えていることが害悪なのです。例えば、給料の手取りが月20万円の人はBIが月10万円支給されると、月30万円自由にカネが使えるぞ、ヒャッホー、というわけです。誰がこれに反対できるのでしょうか。

誰でも「あぶく銭」は欲しいものです。その欲求に逆らってBIに反対する論客はほぼ存在しません。あえて反対すれば、だったらお前だけBIを辞退すればいいじゃないかと言われるのです。だから袋叩きにあっても痛くもかゆくもない、私のような弱小ブロガーにしかBI反対の論陣は張れません。

基本的にはBIの財源は税金です。税を集めて、その多くを社会保障に当てるのが現代の国家です。その役割を否定して社会保障を無くす(または極限まで縮小する)ことでBIの財源をつくります。(国債を大量に発行して円を刷りまくるという発想についてはまたの機会で批判します)

こうして年金制度や生活保護をBIに解消します。これもまた人々にはウケる要素です。年金受給者や生活保護受給者には食うや食わずの生活を押し付けようとします。BIは社会的弱者には手厳しい制度です。

ところでBIは全ての人々に、本当に配られるのでしょうか。断言しますが答えはノーです。約288万人の在留外国人にはまず配られません。外国人に生活保護や給付金を支給することには大半の人が反対しています。彼らもこの社会の一員なのに。現実には2020年の特別定額給付金は、住民基本台帳に記載されている人、つまり在留外国人にも配られていますが、これに反発する人は多いでしょう。

また、受刑者には配られるのでしょうか。ホームレスはどうなのでしょう。おそらく彼らもまた除外されます。税をまともに納めていない人には配るなという世論に対抗はできません。

では「選ばれた」BI受給者たちは豊かになるのでしょうか。これについても私は懐疑的です。BIは賃上げを抑制します。いや、むしろ賃下げに向かいます。仮に月に20万円あれば生活できるとするなら、BIが10万円配られれば、月に10万円の賃金でいいのです。これに不満を言えば、国にBIをもっと支給するように要望しろとなります。この国では30年間まともに賃上げしていないのだから、企業にこそ貧困の責任があるのにもかかわらず。

それでも人々はBIに幻想を抱きます。BIをより強く求めます。最近ではひろゆきさんがBIを強力にプッシュしています。全ての日本国籍の人にBIを配るとか、BIが犯罪の抑止力になるとか。(ひろゆきさんのBIでは明らかに在留外国人を除外しています)

ひろゆきさんは人々が肉屋を応援する豚になっていると言いますが、彼こそその豚に媚びへつらう人になりつつあるのではないのでしょうか。彼は政治家を目指しているのかもしれませんが、その言動にはこれからも注視していきます。

 

#ベーシックインカム

 

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