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インボイス制度。アニメ業界で働く人はむしろ待遇改善のチャンス!

2023年10月より始まるインボイス制度は、多くの産業に影響を与えます。私はその全てを把握しているわけでも無いので、それについて語る資格はないでしょう。ここではアニメ業界について述べますが、インボイス導入が声優やアニメーターの高待遇に繋がる可能性もあるのです。

声優やアニメーターは薄給で知られています。その原因は明確で、それは「偽装フリーランス」だからです。例えるなら、ウーバーイーツの配達員のようなモノです。本来ならアニメの製作会社が声優やアニメーターを雇用する責任があります。そうせずに業務委託で働かせているのです。新人の収入の多くが年間100万円台なのに、そこからプロダクションの費用として10万円以上を中間搾取をしています。

だから、彼らの貧困はアニメ業界のせいです。もともとのギャランティーが低いため、もとからマトモな生活ができないのです。新人には就業について説明せず、契約書も交わさず、その報酬も10ヶ月待たされたり、酷い場合、報酬の未払いもよくあったりします。低所得者であるから生活ができず、ダブルワークをしたり、親から仕送りをしてもらい、酷い例だとアパートを借りずに仕事場で眠ったりするのです。

たとえ税制を優遇しても、所得は増えません。だから、インボイスを導入してもしなくても食べていけないのです。ひと昔前からアニメーターや声優の貧困は知られていました。それを放置してきたプロダクションや政治家が、今になってインボイス反対とか、国が助成金を出せとかいうのは責任逃れです。

その搾取の構造こそ改善すべきです。それには、雇用関係を結べば良いだけの話です。最低賃金プラス歩合にすれば皆が食べていけます。深夜に水商売をせずとも生活ができます。

東京都労働委員会がウーバーイーツの配達員を労働者と位置付けて団交を認めました。同様に、声優もアニメーターも労働者と同じ扱いにするのです。待遇改善こそ必要です。雇用されれば当然インボイスは関係なくなります。

声優の報酬はランキング制です。声優になって数年間は仕事の報酬が15000円に固定されています。これを月に10本こなしてやっと150000円になります。そこからプロダクションにピンハネもされます。もとより新人がそれだけの仕事を確保することは難しいでしょう。

アニメーターもしかりです。新人の役割は動画を書くことです。一枚あたりの報酬は150円とか200円くらいです。頑張って描いても月に300枚くらいこなせればいい方です。休み無く馬車馬のように働いても60000円稼げればいい方です。

私たちが楽しむアニメやゲームは、彼らの薄給に支えられています。声優やアニメーターは人気のある仕事だから低報酬でも人は集まります。それにあぐらをかくことなく、彼らの待遇改善をすることが難しいこととは思えません。インボイスによって、3割のアニメーターや声優が廃業すると言う人もいますが、いっそのこと廃業された方がいいでしょう。それでもアニメやゲームは作られるので、人材を確保するために報酬が増えるはずです。インボイス反対派は、アニメ業界について無知過ぎます。私もまた、もっと詳しいことを知りたいのです。