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新潮社「ニコ⭐︎プチ」(小学生女子向けのファッション誌)の性描写をどうみるか

ニコ⭐︎プチという小学生女子向けの雑誌があります。(知らなかったですが)。その付録のマンガが物議を醸しています。何やら性的な描写があって、その雑誌を娘に買い与えた母親が、激怒のツイートをしたのです。そのツイートはもう読めなくなっているのですが、非常に気になって私はニコ⭐︎プチを購入したのです。娘もいないのに。その内容が予想外にエグかったのです。

ニコ⭐︎プチの表紙は小学生のモデルさん達が4人ポーズを決めています。お姉さんぶっていると言うのか、ケバケバしくて、おばさんの一歩手前に見えないこともありません。ページをめくると、色んな服などを紹介していて、今どきの小学生はませてるなぁと思うのです。

さて、八神千歳さんのマンガ、「溺愛ロワイヤル」です。ざっと見た限り、男の子3人(魔族らしいのですが、人間の姿です)と主人公一姫(魔王の娘のようですが、人間の姿です)のラブコメのようです。性描写としてはキスまでなのでしょうが、そこが問題点ではありません。カンタンにあらすじをあげます。

海で4人で遊んでいて、男の子3人が一姫の水着姿をジロジロ見ていて「エッチ!」と言うと男の子「だからなんだよ、姫の水着姿見せられたらエッチにもなるだろーが」と言うのです。その場から逃げた一姫に、男子の一人がやってきて、「どうして男の子ってエッチなんだろうね」と尋ねたら「姫も一緒にエッチになればいいんだよ」と返します。「少しくらいエッチなほうがいいのに」「ボクが姫をエッチにさせてあげようか」と押し倒します。「コラコラやめてっ」と拒絶する一姫ですが「やーだ」とウマなりになります。その後ジャマが入り無人島へと連れ去られます。(男の子は空を飛べるようです)

(中略)無人島で雨に降られて、男の子3人が身体を張って一姫に密着して雨から守るのです。空を飛べるんならとっとと宿に帰れと私は思います。そして、雨に打たれた3人にドギマギして「もしかしたら私もエッチなのでは?」と一姫がつぶやいてendです。

とにかく「エッチ」というワードがマシンガンのように飛び交うマンガです。性描写自体は軽いのですが、問題になるのはそこでは無く、男の子は皆エッチだから「仕方ない」、だからつい押し倒すのも「仕方ない」、拒絶しているのに耳を貸さないのも「仕方ない」、未遂で解放されても怒らない、謝らない、おまけに「私もエッチ」だから「仕方ない」という心理描写が気持ち悪いのです。これは母親が怒って当然です。これは半分以上は「ポルノ」と言えます。

まあ、マンガってそんなもので、私が小学生の頃のマンガ雑誌にも永井豪さんが女性のヌードを描きまくっていたじゃないか、とも思います。でもやはり「線引き」は必要です。何故なら「NHKみんなのプラス」でこのような記事を見つけたのです。

12歳の小学生の女の子が持っているタブレットに同学年の男の子から性的なメッセージが送られてくるのです。「SNS性被害」です。

「パンツの色何色?」

「妊娠させたい」

「裸の写真見せてよ」

どうしてそんなことを言うのの返信で

「だって好きなんだから当然でしょ」

男の子が自慰行為をしている動画も送られています。女の子は睡眠もあまりとれず、頭痛を抱え、人混みに行けなくなったのです。やがて学校にも行けなくなります。とても気の毒な話です。

学校だけではなく、教育委員会や警察にも相談するも解決せず、女の子の家族は遠くへ引っ越すことになります。

男の子は警察に「ネットで知り合った大人にこう言えば女子は喜ぶよ、と教えられた」などと言ったようです。

小学生にもネットやマンガ、アニメ、ゲームなどで性の歪んだ情報が入ってきます。ニコ⭐︎プチのマンガの読者は女の子です。そこで知り得たことを真に受けて、男の子が「エッチ」なことを発信しても「仕方ない」と受け入れて、結果さらにメンタルを壊されることにもなりかねません。

私は性教育については分からないし、子どもの性被害についても表面的なことしか知りません。いや、私に限らず多くの保護者が同じ不安を抱えているのでしょう。だからニコ⭐︎プチ読者の母親さんのツイートは、賛否両論あれど良い問題提起でしたし、NHKの記事の女の子の話もまた勇気のいる告発でした。「溺愛ロワイヤル」については編集部が謝罪したのですが、一体全体何をどう反省しているのかが見えないのです。新潮社さんのコメントも聞きたいところです。

 #ニコ⭐︎プチ

 #溺愛ロワイヤル

 #SNS性被害