「テラスハウス」出演の木村花さんの母親、木村響子さんがフジテレビ等3社を訴える。何故か非難をされない、花さんの所属事務所
2020年5月23日に自殺した木村花さんの母親木村響子さんが「テラスハウス」の番組制作をしたフジテレビ等3社に損害賠償を求める訴えをしました。本当に痛ましい事件で振り返ることも辛いのですが、花さんに一体何が起こったのか、その責任は誰にあるのか、改めて考えます。
「テラスハウス」とは恋愛リアリティ番組という怪しげな番組です。私は観てはいないのですが人気のある番組だったようです。その視聴者から花さんにネットで誹謗中傷を受けたのが自殺の大きな要因の一つです。
また、こうした番組を制作、放映したフジテレビらは言語道断で、木村響子さんが訴えるのは当然だと思うのです。しかし、責任を負うべきは他にもあるのです。
花さんはプロレスラーです。「スターダム」という団体の所属です。当時22歳であった花さんは看板レスラーと呼んでいいほど人気がありました。また、芸能面でも「WALK」という事務所(K1という格闘技団体と同じ母体)で活動していました。この二つの団体は、花さんにとって理解者であるべきものでしょう。
不思議なことに、スターダムとWALKには非難の声が上がらないのです。花さんは本職はプロレスラーというアスリートです。プロレスとドラマへの出演は全く異質なものです。花さんがプロレスラーとして一流であっても、女優としては荷が重かったかもしれません。その彼女は何故テラスハウスに出演したのか、それを提案したのは誰なのか、全く分からないのです。
推測ですが、フジテレビが花さんに声をかけたというのはあり得ないでしょう。プロレスでの人気や知名度があっても、視聴者にはそれを知らない人が多いのです。だから、スターダムかWALKが売り込んだのです。花さんが番組に出演することで、スターダムの知名度を上げようということです。
ここで花さんは番組に出ることを拒否できたのでしょうか。あるいは、番組に積極的に出演する意欲があったとしても、いざとなれば番組からエスケープできる権利を持たせていたのでしょうか。
また、花さんはスターダムやWALKとどういう契約だったのでしょう。フリーランスだったのか、そうでないのかがわかりません。いずれにせよ、花さんを体を張って護る体制ができていなかったのは間違いありません。所属団体や先輩のレスラーに相談ができなかったのはどうしてなのでしょうか。
木村響子さんも元プロレスラーなので、プロレス団体を責めるのは難しかったのかもしれません。しかし、WALKは自殺の2ヶ月前に花さんとの契約を打ち切っています。理由は分かりません。分からないことばかりですが、そこを明確にしないと、同じような悲劇が待っていることになります。テラスハウスのような出演者を使い捨てにする番組が、再び作られることがないことを願います。
最後になりますが、木村花さんのご冥福を改めてお祈りします。生きていれば24歳でした。
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