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表現の不自由展KOBE行ってきました!

その日の朝は酷く憂うつでした。待ちに待った「表現の不自由展」なのに。チケットも届いたし、会場も知らされた(トラブル回避のため会場は非公開)のですが、過去幾度も急遽中止されているイベントです。間違いなく右翼の皆さんが抗議をするに決まっています。

会場の最寄駅は普段は静かな場所なのですが、右翼さんがマイクで大声で訴えています。「私たちの正義とあなた方の正義は違うのです!」これだけ聞き取れました。意外と右翼さんもまともなことを言っているように聞こえます。会場の周囲には大勢の警察官が取り囲んでいます。とても緊張します。持ち物検査をして、金属探知機をくぐって、チケットと免許証を見せて会場に入りました。やはり、年齢層は高めです。若者は数えるほどです。男女は半々位です。

入り口でいきなり目に飛び込んできたのは、どでかい赤い旗です。「反軍、反帝、反戦」えっと、これは展示物ですか?何と言おうか、大時代的と言うか。成田空港の反戦デモじゃあるまいし。スマホで写真を撮ろうとしると、手が震えます。何度もスマホを床に落としながら撮影します。(写真をSNSに投稿するのは禁止されています)

そして、今回の目玉である「平和の少女像」を見ます。(正式名称は「平和の碑」。「慰安婦像」ではないらしい)。ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、イスを2つ並べていて、その少女の右側に座ることが出来るのです。観察して気づいたのは、少女は思ったよりも大柄で、身長がおよそ160センチ位です(計測したわけではないです)。私はもっと幼い少女を想像していました。10歳から15歳位の。朝鮮風の服装で、何故か裸足です。膝の上の握りこぶしは、何かを訴えているように見えます。表情は人によって印象が異なるようで、私には少し笑っているように感じました。待ち望んだ平和がやってきたのだから。

もう一つのメインイベントの動画を観ます。これまた物議を醸すもので、昭和天皇の写真を燃やすシーンがあります。そりゃ右翼さんも激怒しますよ。

これが想像していた以上にエグくて、写真が激しく燃えているところに、さらにバーナーで焼き尽くすのです。燃え尽きた灰を靴で踏みにじるのですが、まあそれくらいの怒りを持つ人々がいた、ということです。その燃える写真映像の合間に、従軍看護婦になる女性のモノローグが入るのですが、あまり頭に入りません。くらくらします。

他の展示物には、正直なところ印象には残らなかったのですが、一つだけ存在感を放っていたのが豊田直巳さんの写真です。原発事故後の福島を撮影したものですが、全身を白い防護服にまとい「撤去が復興?」「過去は消せず」という看板を掲げる夫婦の写真はインパクトがありました。(繰り返しますが、写真をのせるのはNGです)。

振り返ると、多くの作品はさほど展示に反対されるようなモノではないと考えます。ただ、写真を燃やす動画だけは、さすがに抗議を受けても仕方がないでしょう。しかし、抗議を受けたから展示を中止するということは、あってはならないとも思います。とは言え、表現の不自由展バンザイとは私には言えません。それは思想信条の問題ではなくて、作品の多くがメッセージ性はあっても、芸術的には印象に残らなかったのです。けれども、豊田直巳さんの写真は特筆モノでした。中東の紛争地帯やチェルノブイリにもカメラを持ち込んでいるらしいので、もっと作品を見たいと思いました。

さて、リクエストですが、「私は買われた展」を神戸でして欲しいです。これはこれで物議を醸しそうですが。仁藤夢乃さん、お願いします!

 #表現の不自由展

 #平和の少女像

 #豊田直巳