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刑務所の代わりになるものを作ろう!「刑務所のない社会」を想像できますか?

2021年6月15日の当ブログで「刑務所に入ったらアートを作ろう」と書きました。今回はその続きです。

刑務所とは言うまでもなく、犯罪者が服役する施設です。自由が制限されて、世間から隔離される場所です。ところがアメリカでは刑務所の代わりとなる施設を作ることを目指しているデザイナーがいるそうです。

設計事務所DJDS(designing justice + designing spaces)のバン・ビューレン氏です。

先進国の中ではアメリカは(日本もそうですが)刑務所が非人道的な国の一つです。欧州(とりわけ北欧諸国)の刑務所では受刑者の人権にも配慮はされています。それを言うと「被害者の人権こそ尊重しろ」と反論されるでしょう。しかし、DJDSは受刑者と被害者を分けて考えることをよしとしないのです。

犯罪の当事者として、加害者だけではなく、被害者、お互いの家族、地域の住民が集まり、対話を通して「損害の回復・修復」を目指す。言葉にすれば簡単ですが、それは途方もなく遠い理想です。

「刑務所のない世界を想像してみてください。それはどんな空間でしょう?」バン・ビューレンは問いかけます。日本人である私には見当すらできません。

刑務所のない社会を目指すことは犯罪を放置することではありません。私たちが住む地域社会の課題や問題を知り、何が必要なのかを見極めてまちづくりをする、ということです。

アメリカで始まったこのムーブメントを日本に持ち込むことは困難でしょう。受刑者の更生や再犯の防止について考えたり、被害者やその家族のケアやトラウマの解消を図ること。そして刑務所の在り方を議論すること。この日本では理解されないテーマなのでしょうか。

2021年7月24日毎日新聞「『刑務所に代わる空間』をデザインする」坂上香さんの記事を参考にしました。ありがとうございます。

 

# 刑務所 # 坂上